入れ歯の正しい洗い方は?
入れ歯は、正しく洗わないと雑菌が増えてしまい不衛生です。
この記事では、そんな入れ歯の正しい洗い方について解説します。
入れ歯洗浄が不十分だとどうなる?
入れ歯洗浄が不十分だとどのような影響があるのでしょう。
ここからは、入れ歯洗浄が不十分だとどうなるのか解説していきます。
口臭の発生
入れ歯に食べかすやプラーク(歯垢)が付着すると、雑菌が繁殖して口臭の原因となり、不快な匂いを発生させます。
特に、入れ歯は口の中で長時間使用されるため、雑菌の温床となりやすいです。
口内炎のリスク
適切な洗浄が行われていない入れ歯は、カンジダなどのカビが繁殖するリスクが高まります。
カンジダは口内炎を引き起こし、口腔内の健康を損なう原因となります。
これにより、食事や会話が炎症のせいで不快になり、日常生活に支障をきたすことがあるでしょう。
色素や歯石の沈着
入れ歯を十分に清掃しないと、色素や歯石が付着しやすくなります。
特に、コーヒー、紅茶、赤ワインなどの色の濃い飲食物は、入れ歯に色素を沈着させる原因となります。
また、歯石が付着すると入れ歯の表面がザラザラになり、さらに汚れが付きやすくなるため注意が必要でしょう。
むし歯や歯周病
部分入れ歯の場合、クラスプがかかっている歯に食べかすやプラークがたまりやすくなります。
この部分が十分に清掃されていないと、むし歯や歯周病を引き起こすリスクが高まります。
これにより、残っている自分の歯の健康が脅かされることになるでしょう。
呼吸器感染症のリスク
要介護認定を受けた高齢者の入れ歯が不衛生な場合、誤嚥性肺炎などの呼吸器感染症の原因となる細菌が繁殖するリスクが増加します。
誤嚥性肺炎は、口腔内の細菌が肺に入り込むことで発生し、特に高齢者にとっては命に関わる重大な感染症です。
入れ歯の変形や破損
適切なメンテナンスを怠ると、入れ歯が変形や破損する危険性が高まります。
入れ歯はデリケートなものであり、適切に手入れをしないと形状が変わり、口の中での違和感を引き起こします。
これにより、噛む機能や発音に悪影響が出ることがあるでしょう。
入れ歯の正しい洗い方
入れ歯を正しく洗わないと、お口の中にさまざまな影響を与えかねません。
ここからは、そんな入れ歯の正しい洗い方を解説していきます。
入れ歯を外す
入れ歯は、必ず口から外してから洗浄してください。
入れ歯を外した際には、口腔内の異常もチェックします。
外した入れ歯は、入れ歯専用の歯ブラシと歯磨き粉を使い、食べかすやプラークを除去します。
洗浄中に入れ歯が破損しないよう、予め水を張った容器を用意してその上で洗うと安心です。
水で流す
まず、水やぬるま湯で大きな汚れやヌメリを洗い流します。
この段階で、入れ歯に傷がついていないかも確認しましょう。
洗浄剤を使って汚れを分解すると、さらに効果的です。
入れ歯用歯ブラシで磨く
入れ歯専用の歯ブラシを使い、優しく磨きます。
特に、クラスプ部分など汚れが溜まりやすい場所は丁寧に洗浄します。
普通の歯磨き粉は使用せず、専用の歯磨き粉を使うと良いでしょう。
その際熱湯は避け、ぬるま湯を使います。
入れ歯用洗浄剤につける
洗浄後は、入れ歯用洗浄剤に浸して除菌・殺菌します。
製品の指示に従い、適切な時間と水温で行いましょう。
洗浄が終わったら入れ歯をよくすすぎ、一度使用した洗浄液は捨て、容器も清潔に保ちます。
この手順を毎日行うことで、入れ歯と口腔内を清潔に保ち、健康を維持することができます。
入れ歯の間違った洗浄方法
入れ歯は間違った洗浄をすると、逆効果です。
ここからは、入れ歯の間違った洗浄方法を解説していきます。
熱湯に入れる
入れ歯を熱湯で消毒すると、プラスチックや樹脂が変形・劣化し、使用不能になることがあります。
高温での消毒は避け、指定された方法で手入れしましょう。
硬い歯ブラシやスポンジを使う
硬いブラシや研磨性の高いスポンジは、入れ歯の表面を傷つける可能性があります。
専用の柔らかいブラシと洗剤を使って、優しく洗浄することが重要です。
歯磨き粉で磨く
研磨剤を含む歯磨き粉は入れ歯を削り、噛み合わせの悪化や劣化を招きます。
入れ歯には、専用の洗浄剤を使用しましょう。
漂白剤に浸ける
漂白剤は入れ歯の表面や素材にダメージを与え、変色や荒れを引き起こします。
そのため、入れ歯用洗浄剤を使って手入れを行うことが推奨されます。
入れ歯洗浄剤に長時間浸ける
長時間洗浄剤に浸けると、細菌が繁殖しやすくなるため避けるべき行為です。
まとめ
入れ歯の適切な手入れは、口腔内の健康だけでなく、全身の健康を守るためにも非常に重要です。
そのため、毎日の清掃と定期的なメンテナンスを心がけると良いでしょう。