カメラレンズの保管やドライフラワー作りまで!デシケーターは湿度管理のプロ
デシケーターという器具をご存知でしょうか?
desiccate(乾燥)という言葉から分かる通り、様々なものを乾燥させる容器です。
湿気に弱く、一定の湿度を保たなくてはいけないものを保存するために作られたもので、
空気中の水分を取り込んで自発的に水溶液となってしまうような物質の保管や、
カビなどの繁殖を抑えたい場合に使う理科学用品です。
真空ポンプを合わせて使うことで、型取りやシリコンゴムなどの
合成樹脂の脱泡をする際にも使われるので、
フィギュアなどを作る方の中にも、お使いになられている方はいらっしゃるかもしれません。
デシケーターは元々は理科学用品として作られたものですが、
カビが生えやすいカメラのレンズなどの光学製品を保管するために
購入する人も多くいらっしゃいます。
デシケーターという名前の他に「ドライボックス」という名前の方でも
馴染みのある人も多いかもしれません。
デシケーターにも様々な種類があり、シリカゲルを底に入れて使用する簡易的なもの、
ダイヤル式で簡単に湿度を一定に保てるもの、
庫内と庫外に充電用のコンセントがついていて、
カメラのバッテリーやモバイル機器の充電までできてしまうものなど、
様々な種類があります。
それぞれの種類については、こちらのデシケーター特集ページで既に細かく説明されていますので、
そちらをじっくり読んでいただければと思います。
今回こちらのページでは、せっかくなので
デシケーターを使って作るドライフラワーをご紹介させていただこうと思います。
一定の湿度を保ってくれるデシケーターですから、
ドライフラワーを作るのなんてお手の物です。
ドライフラワーの作り方としては、花束を逆さまに吊るして自然乾燥させて作るものが一般的ですが、
どうしても花が萎んだ状態で乾燥してしまうため、
出来上がりが少し寂しい感じになってしまう経験をした事がある方も多いのではないでしょうか。
デシケーターを利用して作るドライフラワーは、ブーケそのままの形で乾燥させる事ができるため、
お花が上向きのまま、更に発色が良い状態に保つ事ができるのです。
作り方はとても簡単で、デシケーターに乾燥剤を入れ、
その上に乾燥させたい花束を入れ、1週間ほど待つだけ。
デシケーターはあまり高さがないため、
茎の長さを少し調整して入れなくてはいけないので気をつけてくださいね。
デシケーターで作ったドライフラワーを作るメリットは、
お花が上向きになる&発色が良い、だけではありません。
個人的に一番のメリットは「入れたままにしておいても絵になる」という事だと思います。
こちらをご覧ください。
どちらも紫陽花でしょうか?
ドライフラワーがデシケーターに入っています。
存在感のある、特徴ある陽気なのでこれだけでお部屋のアクセントになりますよね。
また、すぐに湿気ってしまうお菓子類を入れるのにも活躍しているようです。
手作りのクッキーなどの保管には一番いいかもしれません。
こうして見てみると、やはりガラス製のデシケーターでないと、
インテリアとの調和は難しいのかもしれません。
……と、思ったのですが。
最後にとても素敵なデシケーターの使い方をされている方を発見したので、
ご紹介させてください。
こちらです。いかがですか?
こちらは写真や空間を使ったアートを製作しているアーティストの方が
カメラやレンズを納めているデシケーターの様子。
無機質なお部屋に、デシケーターの用途に特化したビジュアルがとても映えています。
使用しているデシケータはブログでご紹介されており、
少し古い型のものなのですが、後続の現行モデルはこちらのようです。
彼自身も大学時代に生物化学を専攻されていたようで、
そのような経緯から、電気屋さんで売られているようなカメラ専門のデシケーターではなく、
このデシケーターを選択したのだとか。
正しい使い方をされている上、更にそこに新しい価値を見出してくださっているようで、
嬉しくなる風景ですよね。
様々な種類があるデシケーター、少し見方を変えて、
ご自分に合ったものを探して見てはいかがでしょうか。