粘着テープにはどんな種類がある?

養生テープやガムテープなど粘着テープには、さまざまな種類があります。
この記事では、そんな粘着テープの種類や特徴について解説していきます。
粘着テープとは

粘着テープとは、シート状の表面基材に粘着剤を塗布したテープのことです。
工業用の粘着テープは、「表面基材」「粘着剤」「剥離紙(剥離フィルム)」の3層で構成されており、それぞれの素材を組み合わせることで、用途に応じた特性を持つテープが開発されています。
粘着テープに使用される粘着剤の特徴として、一般的な接着剤と異なり、「貼り合わせる前後で状態が変化しない」点が挙げられます。
接着剤は通常、貼る前は液体ですが、貼った後に固体化することで接着力を発揮するのです。
一方で、粘着テープの粘着剤は液体と固体の中間的な性質を持ち、貼った後もその状態を維持し続けます。
この特性により、瞬間的な接着が可能になるほか、貼り直しや剥がすことができるという利点が生まれます。
粘着テープの種類

粘着テープにはさまざまな種類があり、用途に応じて適したものを選ぶことが大切です。
ここからは、代表的な粘着テープについて解説していきます。
布テープ
布テープは、布の基材に厚く粘着剤を塗布した構造で、強度が高く、手でまっすぐにちぎれるのが特長です。
重ね貼りが可能でしっかりと固定できるため、梱包作業はもちろん、幅広い用途で使用できます。
使い勝手がよく、さまざまな場面で活躍するテープです。
OPPテープ
OPPテープはプラスチック製の梱包テープで、非常に高い強度を誇ります。
水に強く、透明タイプを選べば貼っても下の文字が読めるため、便利です。
テープの厚みによって強度が異なり、厚いものは重量物の梱包向け、薄いものはコストを抑えたい場合に適しています。
ただし、手でちぎることはできないため、カッターやテープカッターが必要になります。
養生テープ
養生テープは、仮止めや保護のために使われるテープです。
粘着力が弱めで、貼られる側の素材を傷つけずに剥がせるのが特長です。
引越しの際の養生シート固定などによく使われ、文房具の「ふせん」のような感覚で扱えます。
アウトドアやレジャーでも便利に活用できるため、日常的に持っておくと役立つことがあります。
粘着テープの選び方

粘着テープを選ぶ際には、使用目的や貼る素材(被着体)、そして環境条件を考慮することが重要です。
適切なテープを選ぶことで作業の効率が向上し、不要なトラブルを防ぐことができます。
ここでは、粘着テープを選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。
用途に合わせて選ぶ
用途に合ったテープを選ぶことが基本です。
貼る対象がどのような素材であるかを確認し、それに適した粘着剤を使用したテープを選びましょう。
特に、シリコーンや金属など、一般的な粘着テープでは付きにくい素材には、専用の粘着剤を使用したものが必要です。
たとえば、シリコーン素材にはシリコーン系粘着剤を、金属には錆びにくい特殊な粘着剤を採用したテープを選ぶことで、より確実な接着が可能になります。
テープの表面基材で選ぶ
テープの表面基材にも注目しましょう。
基材の種類によって、テープの柔軟性や耐久性が変わります。
不織布や塩化ビニルを使用したテープは、柔軟性に優れ、曲面にも貼りやすいのが特徴です。
一方で、振動が多い場所や凹凸のある被着体には、発泡体を基材としたテープが適しています。
発泡体のクッション性が、接着面への密着を助けるため、剥がれにくくなります。
テープの厚みで選ぶ
テープの厚みも選ぶ際の重要なポイントです。
テープの厚みは、表面基材と粘着剤の組み合わせによって決まります。
厚みがあるテープはクッション性が高く、凹凸のある面でもしっかり貼りつくことができます。
ただし、厚すぎると作業がしにくくなる場合もあるため、用途に合った厚みを選ぶことが重要です。
薄いテープはコストを抑えられるメリットがあるため、滑らかな面に貼る場合や大量に使用する場合に適しています。
耐久性で選ぶ
粘着テープの耐久性(粘着力)も重要です。
粘着力は、使用されている粘着剤の種類によって大きく変わります。
ゴム系の粘着剤は常温や低温環境では高い粘着力を発揮しますが、高温になると性能が低下しやすい傾向があります。
一方、アクリル系の粘着剤は耐熱性や耐薬品性に優れており、高温環境でも安定した接着力を保つことができますが、シリコーン素材は貼り付きにくいです。
そのため、単に粘着力が強いものを選ぶのではなく、実際の使用環境や貼る素材との相性を考慮することが大切です。
以上のように粘着テープは、用途や環境に適したものを選ぶことで、その性能を最大限に活かすことができます。
まとめ

粘着テープには、様々な種類があります。
選ぶ際には、使用する環境や貼る対象に応じて適切な種類を選ぶことで、作業効率や仕上がりの品質を向上させることができるでしょう。
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