石英ウールはどのような企業が製造している?

石英ウールは、どのような企業が製造しているのでしょう。
この記事では、そんな石英ウールを製造している企業を紹介していきます。
石英ウールを製造する企業

石英ウールを製造している企業には、どのような企業があるのでしょう。
ここからは、そんな石英ウールを製造する企業について紹介していきます。
株式会社藤原製作所
株式会社 藤原製作所は、1916年(大正5年)に農学・理化学・医療向けのガラス加工を行う企業として創業しました。
その後、理化学機器の商社・製造・販売、農学・畜産関連機器の製造・販売へと事業を拡大し、多くの研究者とともに発展を遂げてきました。
現在は、「科学(化学)」「農業・畜産」「環境」の分野を中心に、研究者の多様なニーズに応える特注加工(石英・ガラス・金属・樹脂)、理化学機器の製造・販売・メンテナンスを行っています。
また、インターネット購買(BtoB)の普及など社会の変化に対応しながら、新たな価値を生み出す企業として成長を続けている企業です。
藤原製作所は、全員参加型経営を掲げ研究者の発想を「カタチ」にするものづくりを通じて、社会・環境・業界・地域社会に貢献することを目指しています。
ジーエルサイエンス
ジーエルサイエンスは、クロマトグラフ業界の総合技術企業として、ガスクロマトグラフや液体クロマトグラフをはじめとする分析機器の開発・製造・販売を行っている企業です。
創業以来、研究開発、製造工程、品質管理、環境分析など幅広い分野で同社の製品が活用され高い評価を受けています。
近年では、環境汚染の監視や食品中の残留農薬分析など法規制の強化に伴う分析ニーズの高まりに対応し、クロマトグラフ技術のさらなる高度化と市場の拡大が目覚ましいです。
また、産業・環境分野における成分分析の重要性が高まる中ジーエルサイエンスは、迅速かつ高精度な分析を可能にする技術開発を推進し、食品・石油・医薬・半導体・環境測定など多岐にわたる業界でその技術を提供しています。
株式会社総合水研究所
株式会社総合水研究所は、理化学ガラス製作・販売、理化学機器販売、各種容器販売を手がける企業です。
2024年7月より、富士理化工業株式会社の事業を継承し理化学硝子や理化学機器の分野で新たなスタートを切りました。
同社は、特にガラス製品・石英製品に注力し従来の関西地域を中心とした販売活動から全国へと展開を広げています。
長年にわたり培われた技術と経験を活かし、研究・分析に携わる方々のニーズに応える高品質な製品を提供し続けています。
そもそも石英ウールとは

石英ウールは、透明石英ガラスを原料とした極めて純度の高い繊維です。
その特性を活かし、科学分析やフィルター、断熱材などのさまざまな分野で利用されています。
一般的なガラスウールに比べて繊維の太さが均一であり、不純物が非常に少ないことが特徴です。
また、耐薬品性や耐熱性にも優れているため特殊な環境での使用にも適しています。
石英ウールの特徴

ここからは、石英ウールの特徴を解説していきます。
高純度で不純物が少ない
石英ウールは、透明石英ガラスを原料としているため非常に純度が高く、不純物の含有量が極めて少ない素材です。
そのため、化学分析などの精密な用途にも適しています。
耐薬品性に優れる
石英ウールは、弗酸や燐酸を除くほとんどの酸に対して高い耐性を持っています。
しかし、アルカリ性塩類や一部の金属とは、高温環境下で反応しやすいため使用環境に注意が必要です。
高い耐熱性を持つ
石英ウールは、約1,100℃までの耐熱性を持ち高温環境でも使用することが可能です。
ただし、繊維が非常に細いため透明石英ガラスと比べると耐熱性はやや劣るとされています。
また、高温で長時間使用すると収縮が発生するため1,100℃を超える環境での使用には注意が必要です。
石英ウールの種類と用途
石英ウールには、ファインタイプとコースタイプの2種類があり、それぞれ異なる用途で使用されます。
ファインタイプ(繊維の太さ:2~6ミクロン):主にばいじん計測フィルター、科学分析用材料、ガスクロマトグラフィー用の充填材、糸、紐、テープ、クロスなどの断熱材として使用されます。また、ダストチューブにも利用されることがあります。
コースタイプ(繊維の太さ:4~9ミクロン):ファインタイプと同様の用途で使用されますが、より強度が求められる環境にも適しています。
耐薬品性について

石英ウールは、酸に対して非常に強いです。
例えば、塩酸・硫酸・硝酸・燐酸などの高濃度の酸にさらされても溶解率はわずか0.06~0.14%程度にとどまります。
しかし、苛性ソーダ(10%濃度)では約96.12%が溶解してしまうためアルカリ性の環境では使用が難しいことが分かります。
そのため、石英ウールを使用する際には、使用環境に注意することが重要です。
耐熱性と収縮特性

石英ウールは、高温環境でも使用可能ですが温度が上がるにつれて収縮する特性があります。
たとえば、1,000℃の環境ではほとんど収縮しませんが1,200℃では約10%、1,300℃では約30%の収縮が発生します。
そのため、1,100℃以下の環境で使用するのが理想的です。
まとめ
石英ウールを製造する企業は、多々あります。
お求めの際には、各企業どのような特徴があるのか見比べてみるのも良いでしょう。
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