体内の仕組みがよくわかる!教育機関でも認められる大人気漫画「はたらく細胞」
こちらでも何度かお話ししていますが、私はこのいまちゃすで理系の世界を覗くまで、
思いっきり文系!で生きてきた人間でした。
今でも取り扱っている実験器具一つとってもその役割を覚えるのに四苦八苦している毎日です。
そんな私ですが
「もしもこの漫画に学生時代に出会っていたら、理系の道を選んでいた世界があったかもしれない…」
と思う漫画に出会ったので、ご紹介させてください。
それはこちら。
漫画「はたらく細胞」(作 清水茜)です。
2014年から月刊少年シリウスにて連載が始まり、瞬く間に人気となり、
2016年には「このマンガがすごい」7位を獲得、2018年にはテレビアニメ化された、大人気作品です。
物語の登場人物は全て人間の体内に60兆個あるといわれる細胞を擬人化したキャラクターたち。
ウイルスや細菌が体内に侵入した時、アレルギー反応が起こった時、ケガをした時など、
日常で経験する病気や怪我をした際に私たちの体にはどのようなことが起こっているのか?
という事を白血球と赤血球を中心にしながら描くストーリーです。
キャラに名前はなく、全て細胞名で統一されているため、
どの人物がどの細胞なのかはすぐにわかるようになっています。
体内に入り込んでくる病原体などはモンスターや怪人となって描かれていて、
体内の細胞たちが力を合わせてそのモンスター達と戦う…というようなお話です。
こうして説明してみると、ごくごく単純なお話に聞こえてしまい、
それって本当に面白いの?と思ってしまいますが、
細胞たちの描き方が丁寧でどれもとても魅力的なキャラクターになっていること、
それく加え、そもそも私たちの体の中で行われている細胞たちの働きそのものが、
実は大変ドラマチックな動きをしていること、
この二つが上手く作用して、どのお話も飽きることなく楽しめるんです。
子供が読んでいるものを最初は横から読んでいたのですが、
気がつけば自分一人で夢中になってしまい、漫画をめくる指が止まらなくなってしまいました。
学生時代、教科書で読んでいてもなんとなくわかったような、わからないような…
というかそもそも興味が持てない…と思っていた細胞たちの働きが、
まるで「目に見えるようにわかる…!」と思わず自分の子供に報告してしまいました。
子供には「漫画だから、目に見えるようにのは当たり前でしょ」と冷たく返されてしまいましたが…
調べてみるとそもそも執筆のきっかけは、作者である清水茜さんが、
当時高校生だった妹さんから「細胞について覚えたいから漫画にして!」と
頼まれて描いたことなのだそうです。
現在、漫画は小・中学生にも人気が高く、わかりやすいということで、
全国の学校から作品を授業やレポートの資料として使いたい!と言う声も殺到。
公式サイドがそれに応える形で、教育機関・医療施設などに向けて素材を無償で提供する、
と言うこともあったほど、作品の存在は広く知れ渡っているようです。
猛暑による熱中症が問題となった2018年の夏には、
正しい知識を啓発するため編集部が「熱中症」のお話を全ページ無料で公開したこともありました。
因みに現在は、大塚製薬のポカリスエットとのコラボレーションによる
「熱中症 もしもポカリスエットがあったなら」を見ることができます。
登場するキャラクターはどれも魅力的に描かれているため、
それぞれにファンも多く、スピンオフ作品も何作も発表されています。
中でもオススメなのが、最近単行本も発売された「はたらく血小板ちゃん」シリーズ。
(スピンオフ作品は作者が異なり「はたらく血小板ちゃん」は原作:柿原優子 漫画:yasu)
沢山の小さな女の子のチームである血小板はその可愛らしさで
他の細胞たちを癒している描写があるのですが、
読んでいるこちらもその可愛らしさに癒され、
体の中の様々な細胞が元気になるのではないかと思うほどでした。
アニメの方は小さなお子さんでも見ることができるので、
風邪やインフルエンザが流行っているこの季節、
手洗いうがいやどうしても嫌がられてしまう予防接種などの大切さをお話する際に、
きっかけとして見せてみるのもいいかもしれません。
因みにアニメは第二期の制作も決定しているようです。
こちらも今から楽しみですね。
自分の体の中で起こっている様々なドラマを垣間見ることができる
「はたらく細胞」、皆さんも是非ご覧になってみてくださいね。